「大和物語」の中のどんぐりの木
2009 / 08 / 29 ( Sat )
大和物語の中には、カシワがでてきます。

<カシワ>

良少将、兵衛の佐なりけるころ ・・・省略・・・
柏木の もりの下草 老いぬとも 身をいたづらに なさずもあらなむ(女)
返し、
柏木の もりの下草 老いのよに かかる思いは あらじとぞ思う(良少将)


ここで柏木とは、良少将のこと、当時の官位である兵衛の異称の柏木から。
源氏物語でもこのような使われかたがありました。


枇杷殿より、としこが家に柏木のありけるを、折りにたまへりけり。
折らせて書きつけて奉りける。
・わが宿を いつかは君が ならし葉の ならし顔には 折りにおこする(俊子)
御返し、
・柏木に 葉守の神の ましけるを 知らでぞ折りし たたりなさるな(藤原仲平)


・私の家をいつ馴れなさったのですか、
なれなれしい様子で枝を折るために人を遣わしになりますのは。
・カシワの木に葉守りの神がいらっしゃるのを知らないで折ってしまいました。
というような意味で、葉守りの神は俊子の夫の千兼をさします。

この歌は、後撰和歌集の中のもみられて、

枇杷左大臣、用待て、楢の葉を求め侍ければ、
千兼があひ知りて侍べる家に取りにつかわしたりければ、
・わが宿を いつ馴らしてか 楢の葉を ならし顔には 折りにおこする(俊子)
返し、
・楢の葉の 葉守の神の ましけるを 知らでぞ折りし たたりなさるな(藤原仲平)


と後撰和歌集ではカシワがナラになっています。
葉守の神といえばカシワの木が一般的ということで、
大和物語では一般的なカシワに整えたのではと本には書いてありました。

ナラの葉を何に使うのでしょうか?食物を盛ったりするカシワの葉の代用?
葉の形が似ているので両者をそれほど区別していなかった?
などいろいろ想像させられます。


童のことやうなるなむ、柏に書きたる文をもて来たる。

変わったようすの童が、柏に書いた文を持ってきた。という意味です。
(柏には出家した良少将の詠んだ歌がかかれていました)
伊勢物語と同じくカシワの葉に歌が書かれていますね。
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