「春の深山路」の中のどんぐりの木
2009 / 09 / 15 ( Tue )
春の深山路(鎌倉時代の紀行文)の中には、シイがでてきます。

<シイ>
大蔵卿の局よりとて、硯の蓋に椎を入れて遣せたるを見れば、葉に歌あり。
・折々は 哀れとも見よ つれづれの 強いて忘るる 程はなくとも
返し、あらぬ枝の葉に、
・折々は 哀れとも見む 椎柴の 葉がへぬ色の 長き形見に
東のつとに嬉しくも と書きて、女官にとらせぬ。


大蔵卿の局からといって、硯の蓋に椎の枝を入れてよこしたのを見ると、
椎の枝の葉に歌が書いてあり
・折々は心にかけて見てください、無聊のために(この折って贈るのこ椎のように)
強いて忘れようとするはないとしても
返しは、別の枝の葉に、
・折々は心にかけて見てましょう。椎柴の葉が色変わりしないように
心変わりしないあなたの長い形見として。
関東へのみやげにうれしいことです。 と書いて女官に持たせてやった。
というような意味です。

枝を折るのと折々 強いると椎がかけられています。
椎の葉はカシワの葉に比べるとかなり小さいですが、
その椎の葉にも歌を書くことがあったんですね。


野路といふ所にてぞ、椎柴折り敷きて、乾飯など人々取りまかなふ。

野路という所で、椎柴を折って敷き、乾飯などを出して人々が食事の世話をする。
とういうような意味で、道中の食事の様子を書いています。

万葉集の中のよく知られた歌、
・家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る(有間皇子)
のようですね。
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