枕草子の中のどんぐりの木2
2007 / 07 / 01 ( Sun )
昨日の日記の続きです。

「花の木ならぬは」の白樫(シラカシ)の部分
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白樫などいふもの、まして深山木の中にもいとけどほくて、
三位、二位のうへの衣染むるをりばかりぞ、葉をだに人の見るめる。
めでたき事、をかしき事に申すべくもあらねど、
いつとなく雪の降りたるに見まがへられ、
須佐之男命の、出雲の国におはしける御供にて、
人麻呂よみたる歌などを見るに、いみじうあはれなり。
いひ事にても、をりにつけても、一ふしあはれともをかしとも聞きおきつる物は、
草、木、鳥、虫も、おろかにこそおぼえね。

訳:白樫などという木は、
まして深山の木の中でもたいへん親しみの薄いもので、
せいぜい三位(さんみ)や二位の袍(ほう)を染める折ぐらいに、
葉だけなりと人が見るもののようである。
すばらしいこと、おもしろいことと申してよいことでもないけれど、
時季の分かちなく雪が降っているのに見まちがえられて、
須佐之男命(すさのおのみこと)が、出雲の国にお出かけになったお供をして、
柿本人麻呂が詠んだ歌などを見ると、
「あしひきの 山路も知らず 白樫の 枝にも葉にも 雪の降れれば」(拾遺集)
たいへんしみじみとした感じがする。
人の話であっても、何かの折につけても、なにか一つしみじみ心を打たれたり、
おもしろいと思ったりして聞いて心にとめておいたものは、
草も木も鳥も虫も、おろそかには、とても思われないことだ。
(枕草子一・完訳日本の古典12 小学館 S59)
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感想:今でも関東ではシラカシ、関西ではアラカシが多いとききますが、
当時の平安京の付近にはシラカシの木はあまりなかったのでしょうか?

白樫で布を染めるという話は聞いたことがなかったので、
本の注)を見てみると、
「当時、四位以上は黒袍。黒の染料はブナ科のクヌギの実から採り、
白樫からは採れないがクヌギの枯葉の白っぽさを白樫と誤ったかという。」
とありました。

もし、誤ったのだとしても、私はクヌギを白樫と誤ったというよりは、
クヌギによく似た関西地方に多いどんぐりの木で葉の裏の白っぽい
(特に枯れ葉は白っぽい)アベマキと誤ったのでははないかと思いました。
でも、実際に白樫(シラカシ)で染めていたのかも?よくわからないです。
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